第4回定例議会報告 これからの図書館と空き家活用の推進

2015年1月7日 20時38分 | カテゴリー: 活動報告

 第4回定例議会では、区立図書館と空き家活用について一般質問しました。昨年夏、滋賀県東近江市の八日市図書館を視察し、館長の松野勝治さんからお話をうかがい意見交換する中で図書館の役割と重要さを改めて再認識しました。 図書館は人がより良く生きるために必要であり、誰もが無料で利用でき、人生を切り開き社会を変える力がある知の砦です。これから一層活発にする必要がある市民自治を支える人づくりの拠点、人と人をつなぐ拠点として今後、さらに図書館は重要です。そこで、区立図書館の充実を求めました。

滋賀県東近江市の八日市図書館では毎日3~4冊入荷する新たな新刊本に入れ替えられるという充実の新刊本コーナー 

質問
 区民がより良く生きるための知る権利を保障するための図書館の役割は、何より蔵書の充実と鮮度が重要です。日本図書協会編「日本の図書館2013」によると23区の公立図書館の中で、世田谷区の図書館の蔵書は、区民一人当たり2.35冊で23区中22番目という少なさです。2002年の千葉県浦安市立図書館の調査では、蔵書は受け入れてから3年経つと貸し出しは半減し、7年経つとほとんど利用されなくなることが分かっています。

創意工夫の楽しい展示があちこちにある市立八日市図書

 蔵書の新鮮度を保ち増やしていくには具体的な蔵書計画を立て、増やすことが重要です。今求められあてる課題解決型の図書館には図書館員の高いレファレンス力が必要であり高い専門性のある司書の確保と育成が必要です。

 多様な大人が参加できる読書会や講演会を区民とともに企画するなど区民参加を進め、区民に愛され区民とともに成長する図書館を目指すべきです。
 居心地のいい会話もできる空間をつくり、区政情報を提供するだけでなく、みんなが集まる図書館を直接区民の意見を聞くことができる場所として関係所管と連携して活用することもできます。

大きくて丸いテーブルが印象的な市立八日市図書館

区の答え
 現在、策定中の第2次図書館ビジョンの中で、図書館の蔵書計画について基本方針のひとつに「大人の学びを豊かにする図書館」を掲げており、区民要望を踏まえ、蔵書等の充実とともに図書資料等の更新の促進を目指します。

 質問や相談に図書資料や図書館機能を活用して支援・援助するレファレンスは図書館の核、心臓部と認識しています。区民の課題解決の一層の支援のために研修の充実で職員のレファレンス力の向上をはかします。司書の人材確保については、現在、図書館に100人を越える司書の有資格者がおりますが、さらなるスキルアップを図るとともに、民間活力の導入に際しても専門性と効率性を両立した運営体制の構築の視点から専門人材の確保に取り組みます。(※H26.11月現在 図書館に109人の司書の有資格者)

 運営への区民参加については、多くのボランティアに参加していただいている現状を踏まえたボランティア活動の組織化、さらに策定委員会や区民の方々からのご提案もあり、図書館の区民協議会や友の会のような図書館運営を支える仕組みなども視野に検討を進めています。

 誰もが居心地よく過ごせる図書館を基本とし、利用者や地域のコミュニティを醸成するために取り組みを行っていきます。そのために改築時には交流スペースの充実や室内の快適性の向上に取り組みます。

 情報発信に関わる関係所管との連携については、図書館は情報発信の拠点でもあしますので、図書館が入っている複合施設の会議室なども活用しながら区長部局などと連携し相談事業の実施や行政情報のレファレンスの充実にも取り組みたいと考えています。

空き家活用推進について

空き家活用モデル事業で助成を受けたシェア奥沢でのミニ音楽会

  地域の中に高齢者、障害者、子ども・若者の居場所がほしいという声をよく聞きます。空き家を活用して居場所や多世代の交流する場所ができないかと聞かれますが、区が昨年から取り組んでいる空き家活用のモデル事業ではマッチングの難しさが分かってきました。

 これまでオーナーから申し出があった件数は35件で、活動に使いたい市民団体とオーナーが話し合った件数は24件、そのうち活用できた空き家は、モデル事業に選定された4件を含めて6件、不成立が8件、そのほか対応中のものが10件とのことです。今年度のモデル事業は現在追加募集中です。
 空き家のオーナーと利用したい市民団体のマッチングによる空き家活用のモデル事業は助成があっても実際に事業として取組んでみると難しいため一層の工夫が必要です。

質問
 改修等の相談ができる建築家や物置状態の空き家などを片付けるサポートチームが必要です。今よりさらにマッチング事業を推進するための環境整備が必要です。
 オーナーの掘り起こしには実際に空き家活用している現場を見て体感することが有効です。先進事例の見学会の企画や空き家活用を考えるオーナーやすでに活用しているオーナーなどが集まって情報交換する場づくりが必要です。

区の答え
 2013年7月、トラストまちづくりに委託して空き家等地域貢献窓口を開設してから現在まで寄せられた相談の中には、各種法令に適合しない物件もあり、適法な状態での活用が困難なケースもあります。オーナーと活動団体が合意に至り空き家活用が実現するまでにはさまざまな検討が必要で時間を要するなど課題もあります。オーナーからの物件提供が不足しており、地域貢献いただけるオーナーの掘り起こしが課題です。

 片付けや早い段階からの専門家等のサポート体制づくりが重要と認識しています。さまざまなサポート、情報交換の場づくり、事例の見学会など、より有効な活用に結びつけるため、どのような工夫や支援が必要か検討を進めます。

モデル事業で助成を受けた木造2階建ての1階部分をデイサービスに改修したたがやせ大蔵

 

 市民自治の拠点としての図書館の発展と空き家活用の推進これからも取り組んでまいりますので、ぜひ、みなさまのご意見・ご要望をお寄せ下さい。