決算特別委員会 高次脳機能障害者への支援について

2014年11月11日 21時12分 | カテゴリー: 活動報告

 10月6日の福祉保健所の委員会では、夏に学習会を開いた高次脳機能障害者の区の支援について質問しました。
 高次脳機能障害は、5年、10年15年と回復に長い時間がかかりますが、リハビリや地域に積極的に出て脳に刺激を与えることで、確実に症状は軽減して改善します。当事者やご家族が地域で安心して暮らすことができるように、リハビリを地域で支えることができるように区の支援体制の充実を求めました。

1、高次脳機能障害は一人で移動することが難しいため、ガイドヘルパーが同行する事が必要です。区の高次脳機能障害のガイドヘルパーによる移動支援サービスは現在月30時間ですが、視覚、知的、精神の3障害は月50時間です。3障害と同じ月50時間に増やし、移動支援サービスを拡充するように求めました。

 区は、高次脳機能障害者のガイドヘルパーは専門の研修が必要なため一般的なヘルパーに比べ登録数が少ない。移動支援事業が位置づけられている障害者総合支援法の地域生活支援事業についての国や都からの財源保障が十分でないとした上で、今後、利用実績やヘルパー登録数などを考慮しながら検討したいと考えている、と答えました。

 

2、失語症の支援として区は失語症会話パートナーの養成を毎年行っています。養成講座を終了した方々で任意団体「失語症会話パートナー世田谷連絡会」通称「世パネット」をつくり50人以上が、現在、ボランティアとして自主グループや高齢者施設などのリハビリグループで会話支援の活動を行っています。
 失語症の方々の支援をさらに進めるためには、「世パネット」の活動を区内全域に広げて活発に行えるように区が支援することを求めました。

 区は、「世パネット」の活動の場をさらに広げていくことが重要と認識している。「世パネット」はもとより、総合福祉センターなど関係機関しながら、グループ活動の運営に関するノウハウも含め、今後の支援のあり方を検討したいと考えている、と答えました。

 

3、失語症の個別ニーズに対応するには、移動支援のガイドヘルパーと目的の場所で会話の支援をする失語症会話パートナーが必要です。区の2つの養成講座を両方とも終了し、個別ニーズに対応できるヘルパーが必要です。誘導策として2つの養成講座を修了したヘルパーは、報酬単価を区独自に上乗せするなどの工夫ができないか、質問しました。

  区は、2つの養成講座を受講することは意義があることと認めた上で、すでに現在高次脳機能障害の移動支援は、通常の移動支援より15%高い報酬単価のため、さらなる加算は財源面の課題が大きく難しいと考えている。今後は失語症パートナーの養成講座と高次脳機能障害者移動支援従事者養成研修を実施する際に、共通性や関連性のある講義内容を相互に行うなど、2つの取組みの連携を深め、支援の裾野が広がるように検討する、という答えを引き出しました。

 

4、自分で移動できる軽い失語症の方は、外見ではまったく失語症とわからないため、区の窓口などで理解してもらえないそうです。ヘルプカードに失語症への対応を記入してもらうことや、区の窓口でも失語症の人への配慮の工夫が必要です。

  区は、ヘルプカードは現在も障害者手帳の有無などを問わず、障害のある希望者全員に渡している。ヘルプカードの裏面に「大切な連絡(このカードをご覧になった方へ)」という欄があり、区の窓口利用の際、活用いただければと思います。そして、区の福祉関係の窓口や出張所などに設置した筆談器のさらなる利用や職員一人ひとりの障害理解の促進に努めると、いうことでした。

 

 失語症パートナーの方にうかがうと、ヘルプカードは失語症の方には行き渡っていないということがわかりました。また、実際に私が区の窓口でヘルプカードを求めると「障害者手帳」の有無を聞かれ、手帳のある方に渡しているという対応だったため、今後は、区のどこの窓口でも、希望者全員にヘルプカードを渡す対応ができるように改善するように働きかけていきます。

 誰もが暮らしやすい街になるように、今後も福祉の街づくりを一歩一歩進めていきます。