世田谷でも早く実現したい! 訪問型支援アウトリーチ

2012年9月3日 19時18分 | カテゴリー: 活動報告

ACT-Kの活動についてNPO法人京都メンタルケア・アクションのメンバーで京都ノートルダム女子大学准教授の佐藤純さんからうかがいました。

8月2〜3日、東京ネットの仲間たちと「精神保健・労働」
について視察してきました。いちばん印象深かったのが京都御所の近くにある「ACT−K」です。

 「ACT−K」では重い精神障がいがあっても住み慣れた地域で安心して暮らし続けることを支え、病院から退院できるように支援し、家族も穏やかな生活が送れるようにサポートして、精神障がいのある人を支えていける地域づくりを目指しています。

「ACT−K」のACTとは、1970年代にアメリカで始まり、欧米に普及したAssertive Community Treatmentの頭文字で「包括型地域生活支援プログラム」の略です。

  「ACT−K」で実践されているのが、この訪問型の支援=アウトリーチです。「ACT−K」は、往診専門診療所の「たかぎクリニック」、「ねこのて訪問看護ステーション」「NPO法人京都メンタルケア・アクション」を中心に医師、看護師、薬剤師、精神保健福祉士、作業療法士などチームで就労支援を含めた地域生活をきめ細やかに支えています。

  アウトリーチは常勤16人の大きなチームが、さらに小さな3〜5人のチームに分かれて1チームごとに一人の利用者を支援します。小チームのリーダーが責任を持つのは10人の利用者まで、つまり16人で最大160人までアウトリーチで支えています。16人は自分がリーダーではない小チームのメンバーでもありますから、多重的にほぼ全員が利用者について理解しているようでした。この方法で24時間365日支え、しかも民間で経済的にも充分成り立っています!

 毎週1回行われる全員集まってのチームミーティングに立ち会わせていただきました。はじめに高木医師が口火を切り、スタッフから次々とこの1週間の報告がされ、困難な状況報告があると今後の対応について16人のチーム全体で考え、意見を出し合い解決策を見つけ出します。医師も看護師も関係なく、みな対等で、明るくやる気に満ちた雰囲気で、チームワークの良さが伝わってきます。

 初めて生で聴いた報告は、部屋の中がごみ屋敷状態でペットのしつけが出来ずに糞があちこちにあり、衛生状態が悪いため大掃除の参加者を募集した事例。訪問のたびに怒鳴られてもめげずに会話して様子を確認したり、病院から急に退院させられそうになったり、他に就労支援の話もあり、リアルなアウトリーリの現場が伝わってきました。「ACT−K」のアウトリーチの様子がYou Tubeにもありました。

毎週金曜日に行われるチームミーティング(カンファレンス)から利用者との濃密な関わり方が伝わる。

  世田谷でも、「ACT−K」のようなアウトリーチができる拠点をつくりたい! そう強く感じた有意義な視察でした。「こころの健康を考える区民会議」のみなさんを中心にした区民の方々と一緒になって、誰もが暮らし続けたい地域で安心して暮らせるように、より具体的なアウトリーチの仕組みづくりに取り組みます。