電気の供給契約見直しで電気代を安くした立川市

2011年8月14日 23時46分 | カテゴリー: 活動報告

一緒に視察に行った23区のネットのみなさんと説明いただいたスライドの前で。いちばん左の立っている方が立川ネットの稲橋さん
一緒に視察に行った23区のネットのみなさんと説明いただいたスライドの前で。いちばん左の立っている方が立川ネットの稲橋さん
 8月8日、立川ネット稲橋ゆみ子市議の紹介で立川市役所が電気料金を安くできたPPS事業者との契約についてお話をうかがいに多摩地域を含めた各地域ネット区議、市議と一緒に行ってきました。

 PPS事業者とは簡単に言うと、電力の自由化により新規参入で自前の発電設備を持ち買い取りも行い、電力会社の送電線を介して電力の供給をする「特定規模電気事業者=PPS(Power Producer and Supplier)」です。全国では約45の事業者、東京電力管内では約10社が電気事業法に基づいて資源エネルギー庁に届け出て登録しています。
 また、PPS事業者との契約は、現状では使用規模50kw以上それ以下の場合は供給電圧6,000V以上である場合可能です。

2010年度競輪場の電気代がPPSで25%以上削減! 
 立川市には競輪場があり、2010年PPS事業者から提案が持ちかけられ東京電力も含めて入札を実施した結果、価格の安いPPS事業者と契約。東京電力と契約を続けた場合と比べて約26.5%、約1,660万円の経費削減効果が現れたそうです。そこでほかの公共施設への拡大を決定し経営方針に記載。

 2011年度は立川競輪場と小中学校グループ(30校)とその他の公共施設(22施設)の3つのグループに分けて入札し、3グループともPPS事業者と契約。これによって節電等の取り組みもありますが、概ね2011年度年間で15〜20%の経費削減を見込んでいるということでした。

安いだけではない環境にも配慮した契約
 入札は価格だけでは決められません。自治体にはCO2削減などさまざまな環境に配慮した契約を推進するための法律「環境配慮契約」の努力義務があります。立川市では東京都を参考にしながら、環境配慮要件を100点満点の点数化して、まず「裾切り方式」で70点以上を獲得した事業者が入札に参加できるようにしたそうです。
 立川市役所には、PPS事業者との契約には、電力供給が不安定になるのでは? とか初期投資の費用がかかるのでは? などの問い合わせがあるそうですが、電力会社の送電網を使っているので供給についての不安はなく、新たなメーターの取り付けが必要ですが、それはPPS事業者が費用負担するので、初期費用はいらない、ということでした。
 ただし、東京電力の計画停電の際には影響を受けることになるそうです。

近い将来、家庭でも電気を選べる時代へ
 PPS事業者は、従来からある電力会社と比べるとまだ規模は小さく、電力の安定供給のために縛りやペナルティも厳しい中で、電力会社に送電線の使用料を負担してなお東京電力より安価であり、さらに原発のエネルギーを扱っていないところが、とてもいい点だと感じました。
 世界でも高いといわれる日本の電気料金。今後さらに電力の自由化が進むことで、家庭でも自由に電力供給者を選ぶことができれば、自然エネルギーなどエネルギーの種類も選ぶことができるようになるのではないでしょうか。すでにドイツでは可能になっていると随分前に聞いたことがあります。
 立川市の取り組みのように、まず一歩踏み出すことが大事ですね。大いに勉強になり刺激をもらった視察でした。