世田谷のごみから見える私たちが暮らす環境

2011年7月31日 09時26分 | カテゴリー: 活動報告

6月17日世田谷清掃工場に視察に行くと「炉室内」に続く赤いドアが黄色テープで封印され、中に入れなかった。
6月17日世田谷清掃工場に視察に行くと「炉室内」に続く赤いドアが黄色テープで封印され、中に入れなかった。
 世田谷には2つの清掃工場があります。都立砧公園の隣りにある世田谷清掃工場と環八のすぐ近くにある千歳清掃工場です。この2つの工場が、6月、7月と相次いで止まりました。

世田谷清掃工場の作業環境中のダイオキシン
 世田谷清掃工場は、焼却炉周辺で日常的に作業する「炉室内」に高濃度のダイオキシンが漏洩していたことが定期測定で判明し、エアーホース着用の「第三管理区域」となったため6月1日から休炉し、原因だった部品の材質変更などを含めた改善修復作業等によって本格稼働は9月の予定とのことです。緊急対応として周辺環境のダイオキシン濃度を測定した結果、影響は見られなかったということですが、作業員の方々の健康チェックを含め、今後再稼働までにさらに環境について詳しい調査をしてもらうことになっています。
 世田谷清掃工場で処理していたごみを急きょ別の工場に運ぶため4週間で3千万円程度かかると区の報告がありましたから、今後収集運搬費用として6千万円から9千万円の費用が再稼働までに使われることになります。

千歳清掃工場では高濃度の水銀が 
千歳清掃工場は7月15日、煙突から出る排ガス中の水銀濃度が自己規制値(0.05mg/m3N)を越えたため、急きょ停止しました。今回は機器類の点検と機器類に付着した水銀の清掃等の終了後7月23日、再稼働しています。復旧にかかった費用は50万円と東京二十三区清掃一部事務組合(清掃一組)がホームページで公表しました。

 昨年も23区では6月から7月にかけて千歳清掃工場を含めた4つの工場で、次々と排ガスから高濃度の水銀が検出され、新聞やテレビで繰り返し報道されましたが、今年、同じ時期に水銀が出たのは千歳清掃工場だけでした。

23区の清掃工場の焼却灰や飛灰から放射能検出!
 さらに6月27日、清掃一組が23区の全ての清掃工場の焼却灰や飛灰から放射能が検出され、特に江戸川工場の焼却灰はセシウムが8000ベクレル(Bq/kg)以上だったことを公表し衝撃が走りました。詳しい数字は以下をご覧下さい。
※ただし、世田谷清掃工場の数値は休炉中のため、飛灰貯留槽にあった5月31日焼却分の飛灰を6月24日採取して分析した結果ということです。
 

 清掃一組は、これから継続して焼却灰や飛灰、さらに排ガス中の放射能や清掃工場敷地内東西南北の空間放射線量なども定期的に測定し、福島第一原発の大事故による影響を継続的に確認することとしています。
 7月に調査した新しい放射能の測定結果は以下に出ています。
 
清掃工場に集まる危険な汚染物質の出どこ
 世田谷の2つの清掃工場では、ダイオキシン、水銀、そして福島第一原発の影響による放射能など、環境中に出ている汚染物質がごみと一緒に集められ、焼却灰や飛灰、汚水処理汚泥などに濃縮されます。

 相次いで起こる清掃工場の問題は、放射能を除くと、2008年10月からプラスチックを可燃ごみに変更してから特に目立っています。「何でも燃やせる」と安易に可燃ごみに出すことは焼却炉の故障や事故につながり、工場で働く作業員の健康や命を危うくし、私たち自身の暮らす環境も汚してしまいます。

 現在、プラスチックを容器包装リサイクル法に則って資源として分別して処理している区は、23区の中で半分以上の区に達しています。環境を大事にしているはずの世田谷区が、その仲間に入っていないことは非常に残念です。
 一日でも早くプラスチックを容器包装リサイクル法に則って資源にできるように、同じ思いで活動しているみなさんと思いを重ね、今後も粘り強く活動してまいります。